私の読書 2007年のベスト10
第1位 |
シュティフター 晩夏 | 退屈だと評判だったので好きな作家なのに読んでいなかったけれど文庫2巻が終わるのが残念と思うほどの面白さ。 |
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第2位 |
ジャン・ド・ジョワンヴィル 聖王ルイ | 13世紀のフランス王ルイ9世を彼が率いた第7回十字軍について彼の臣ジャン・ド・ジョワンヴィルが王の死後数十年後に描いた伝記だが決して王を美化したりしていない様に感じられる。 王が母に頭が上がらずお后にも自由に会えないエピソードや,イスラム教徒に捕虜になり苦汁をなめる事等何でも描いてあるが、一貫した王に対する愛と尊敬で貫かれていて読んでいて気持ちがよい。ルイは決して原理主義者ではなく、キリスト教徒にもイスラム教徒にも同じ道徳律であたっている。 また、十字軍に従軍する騎士への報酬の交渉等の話もリアルだ。戦国時代の日本でこんなことに言及している書物があるのだろうか |
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第3位 |
渡辺京二 逝きし世の面影 | 幕末から明治にかけて日本を訪れ,あるいは住んだ外国人が描いた書物から日本のその時代を再現しようという書物。失われた調和した世界に対する哀惜の感情に満ちあふれている。 |
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第4位 |
椎名麟三 美しい女 | ||
第5位 |
ジェイムス・エルロイ わが母なる暗黒 | ||
第6位 |
夏目鏡子 漱石の思いで | ||
第7位 |
ヴァレリー・ラルボー 幼なごころ | ||
第8位 |
ロベ・デ・ベガ オルメードの騎士 | ||
第9位 |
ジャレド・ダイヤモンド 文明崩壊 | ||
第10位 |
森安孝夫 シルクロードと唐帝国 | ||
番外 |
ジュリアン・グラック シルトの岸辺 |
2002 |