私の読書 2014年のベスト10

レビューが未完成ですが徐々に書き入れてゆきます      2015.4.3

第1位

アリス・マンロー

「林檎の木の下で」

 
第2位

石牟礼道子

「葭の渚」

 

第3位

ホルヘ・センプルン

「ラモン・メルカデル第2の死 」

 

第4位

白井聡

「永続敗戦論」

 

第5位

ダヌンツィオ

「死の勝利」

 東大駒場の博物館でダヌンツィオの展覧会を見て読んでみようと思いたちました。
 遺産によって暮らしている繊細な感受性を持つ主人公は現実に立ち向かう能力が無く、父が別宅に囲う愛人親子への浪費を止めさせるようにと母に頼まれながら、かえって父の借金の保証人になったりする始末。その彼がうぶな彼女を獲得してからの愛の行方を書いていて、時とともに変わってゆく2人の心の動きの描写がすばらしい。田舎の別荘で愛を深める2人が、近くの巡礼の集まる祭りを見に行き混乱に巻き込まれていく描写が素晴らしかった。
 三島由紀夫が深く傾倒していて事は筒井康隆の「ダヌンツィオに夢中」に詳しいが、三島の小説は私には読んでいて面白くも、読了すると上手にできた模型を見てしまったような作り物感を感じるのだが、ダヌンツィオには強い現実感を感じる。
第6位

ボリス・シリュルニク

「憎むのでもなく、許すのでもなく ユダヤ人一斉検挙の夜」

 
第7位

フェルディナント・フォン・シーラッハ

「犯罪」

 
第8位

藍鼎元

「鹿洲公案」

 
第9位

オリヴァー・サックス

「音楽嗜好症」

 
第10位

水野 和夫

「資本主義の終焉と歴史の危機」

 
番外

津田敏秀

「医学的根拠とは何か」

 

番外

ヴィリエ・ド・リラダン

「未来のイブ」

 
   

 

2002

©Seki Kenichi